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民間初の月着陸ミッション「HAKUTO-R」、11月9~15日に打ち上げ–ispace発表

2022.10.14 13:45

佐藤信彦

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 ispace(東京都中央区)は、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」で月着陸を目指す「ミッション1」の打ち上げを11月9~15日に実施すると発表した。具体的な日時は、打ち上げの約10日前に決定する予定。

 HAKUTO-Rは、月の情報を取得するとともに地球と月間の輸送サービス構築に向けた技術検証が目的の月面探査プログラム。ispaceは、独自開発した着陸船(ランダー)の月着陸をミッション1で目指しており、成功すれば民間による世界初の事例となる。2024年に打ち上げる予定の「ミッション2」では、月面探査車(ローバー)を月へ送る計画だ。

 ランダーは、すでに組み立てを終え、9月に最終試験を実施した。現在は、打ち上げ予定地の米国フロリダへ輸送する準備を進めている。打ち上げには、Space Exploration Technologies(SpaceX)の「Falcon 9」ロケットを使う。

組み立てが完了したランダー(出典:ispace)
組み立てが完了したランダー(出典:ispace)

  ミッション1では7個のペイロードをランダー上部に搭載し、月へ運ぶ。その内の6個は以下の通り。

  • 日本特殊陶業の固体電池
  • Mohammed Bin Rashid Space Centre(MBRSC)の月面探査ローバー「Rashid」
  • 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の変形型月面ロボット「Lunar Excursion Vehicle 2(LEV-2)」(愛称「SORA-Q(ソラキュー)」)
  • Mission Control Space Services(MCSS)のフライトコンピューター
  • Canadensys Aerospaceのカメラ
  • HAKUTOのクラウドファンディング支援者の名前が刻印されたパネル
7個のペイロードを輸送する予定(出典:ispace)
合計7個のペイロードを輸送する予定(出典:ispace)
ランダーの紹介ビデオ(出典:ispace/YouTube)



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