ニュース
「Artemis I」打ち上げ、熱帯低気圧接近で延期–格納庫に戻される可能性も
2022.09.26 17:05
米航空宇宙局(NASA)は米国時間9月24日、同月27日に予定されていた月探査ミッション「Artemis I」の打ち上げを、熱帯低気圧「イアン」の接近により延期すると発表した。
Artemis Iでは、大型ロケット「Space Launch System(SLS)」によって宇宙船「Orion」を月周回軌道へと打ち上げる。ミッションの目的は、将来の有人月探査計画に向けた情報収集だ。一方で打ち上げは、エンジントラブルや液体水素燃料の漏洩により、たびたび延期されてきた。
SLSが打ち上げられるフロリダ州にあるケネディ宇宙センターには現在、イアンが接近している。その勢力は拡大しており、今後はハリケーンへと成長することが予測される。これをうけ、NASAはSLSの打ち上げ延期を決定した。
イアンは27日のフロリダ州への接近が予測されており、天候次第によってはSLSが格納庫へと戻される可能性もある。
もしSLSが発射台に設置され続けた場合には、10月2日のバックアップ日程でのミッション実施が可能だ。格納庫へと戻された場合には、さらに打ち上げが遅れることとなる。