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ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡、超低温カメラ不具合を調査中
2022.09.22 17:04
米航空宇宙局(NASA)は現地時間9月20日、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の超低温カメラに発生している技術的な問題について、調査をすすめると発表した。
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡には中間赤外線観測装置(MIRI)を利用した、4つの観測モードが存在する。問題が発生しているのは、このうちの1つのモード「中分解能分光(MRS)」だ。この不具合により、地上チームは観測を延期さざるを得なくなっている。
MIRIでは「グレーティングホイール」を利用し、焦点となる光の波長を選択する。NASAによると、8月下旬にはこのホイールから摩擦が現出され、さらなる調査によってこの問題により影響を受ける観測モードを一時停止することになった。NASAは調査委員会を組織し、今後の運用方針を決定する。
なお、MIRIの他の3つの観測モードとなる撮影、低解像度分光、コロナグラフは正常に動作しており、引き続き科学観測がおこなわれる。