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荏原製作所、宇宙ビジネスに商機–ロケットエンジン用ポンプを本格事業化

2022.09.21 11:21

小口貴宏(編集部)

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 荏原製作所は9月20日、航空宇宙ビジネスへの本格参入に向けた特設サイトを開設した。エンジン用ポンプをはじめとするロケット用部品の本格的な事業化を目指すとしている。

 ロケットエンジンには基幹部品としてポンプが使われている。宇宙空間の商用利用が加速し、ロケットの打ち上げ回数が急増する中、同社は長年技術を蓄積してきたエンジン用ポンプの供給に商機を見いだす。また、同社が開発している「電動ポンプ」は、エンジンの保全性や扱いやすさなどの観点で、宇宙空間と相性が良いとしている。

 荏原製作所は、インターステラテクノロジズおよび室蘭工業大学と共同で、超小型人工衛星打ち上げロケット「ZERO」に搭載するターボポンプの研究開発も実施している。

 同社は宇宙産業に参入する意義について「小型衛星打ち上げ専用のロケット、宇宙旅行用のスペースプレーン、軌道間輸送機、月面離着陸機など、ロケットの需要が今後拡大することが予想される。(中略)ロケットの技術でも特に難易度が高いとされるエンジン用ポンプは、燃料と酸化剤を燃焼室に送る心臓のような重要な役割を果たしている」と説明した。

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