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ドコモ、衛星とスマホの直接通信サービスを2026年夏から提供–事業者名は明かさず
2025.05.09 16:52
NTTドコモ 代表取締役社長で最高経営責任者(CEO)の前田義晃氏は、衛星とスマートフォンの直接通信について2026年夏に提供を開始できることを明らかにした。5月9日に開かれた2025年3月期決算会見で明らかにした。事業者の名前は明らかにしなかった。
衛星とスマホの直接通信(「direct-to-device:D2D」とも「モバイルダイレクト」とも呼ばれる)は4月から動きが加速している。
KDDIは米Space Exploration Technologies(SpaceX、スペースX)が運用する衛星との直接通信サービス「au Starlink Direct」の提供を4月10日に開始した。SMSやRCS、iMessageでのテキストメッセージ送受信や緊急地震速報などの受信、現在地の位置情報の共有などが可能になる。2025年夏以降にはデータ通信にも対応する予定。
同社はまた、5月7日からau Starlink DirectをNTTドコモやソフトバンクなど他社回線向けにも提供開始した。au Starlink Directの専用SIM/eSIMを提供する形で、月額1650円で提供する。
楽天モバイルは、2026年第4四半期(10~12月)に衛星とスマホの直接通信サービスを開始することを明らかにしている。同社と楽天グループが出資する米AST SpaceMobileが運用する衛星を利用する。2025年4月に第1世代衛星「Bluebird(Block 1)」と直接通信してスマホ同士のビデオ通話に成功したという。
ソフトバンクは直接通信サービスの提供を2026年に開始することを5月8日に明らかにしている。
ドコモは法人向けプランとして「空飛ぶ基地局」とも言われる成層圏通信プラットフォーム(HAPS)の商用サービスを2026年から提供する予定。前田氏はHAPSについて「提供する用意を進めている」と言及した。

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