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欧州企業パンゲア、37億円を調達–高効率な「エアロスパイク」エンジンを開発

2025.03.25 08:30

塚本直樹

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 スペインを拠点とする推進システムに特化したスタートアップPangea Aerospace(パンゲア・エアロスペース)は現地時間3月18日、シリーズAラウンドとして2300万ユーロ(約37億円)を調達したと発表した。

 同社は高効率なものの課題が多いとされている「エアロスパイク」エンジンを開発している。同社は2021年、3Dプリント技術を活用して設計したエアロスパイクエンジンのプロトタイプを試作した。

 今回のシリーズAラウンドは、航空宇宙やサイバー、防衛分野に特化したマドリードを拠点とするHyperion Fund(ハイペリオン・ファンド)が主導した。今回調達した資金でPangeaは、エンジンの製造施設と試験施設を拡張し、欧州市場での推進システムの成長を加速させ、官民両方の顧客を対象にビジネスを拡大させるという。

 同社によれば、Pangeaは欧州宇宙機関(ESA)を含む8件の契約を抱えている。これには、将来の欧州の再使用型ロケット向け高推力エンジンの設計や再使用型上段ロケットのエンジン技術活用の研究が含まれている。

エアロスパイクエンジンの試験風景(出典:Pangea / YouTube)

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Pangeaプレスリリース
SpaceNews

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