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元グーグルのエリック・シュミット氏、3Dプリンターロケット開発の米レラティビティCEOに就任
2025.03.11 15:27
大半を3Dプリンターで製造する再利用可能な新型ロケット「Terran R」(テランR)を開発する米Relativity Space(レラティビティ・スペース)は米国時間3月10日、同社の最高経営責任者(CEO)にEric Schmidt(エリック・シュミット)氏が就任することを明らかにした。同社の共同創業者であるTim Ellis氏はCEOを辞任する。
Schmidt氏はテクノロジー業界の重鎮で、2001~2011年にGoogle(グーグル)のCEO、2011~2017年にGoogleと同社の持ち株会社であるAlphabet(アルファベット)の取締役会のチェアマンを務めた。2016~2020年には、米国防総省の国防イノベーション諮問委員会の委員長も務めた。
Bloombergの報道によれば、巨額の資産を持つSchmidt氏は、以前からRelativityに関心を寄せていたという。CEO就任にあたって同社に多額の投資を行ったとも伝えられているが、会社側は投資額を公表していない。
同社はもともと、Terran Rと同じく、ほぼ3Dプリンターで製造する小型のロケット「Terran 1」を開発しており、2023年3月にTerran 1を打ち上げたが、軌道には到達しなかった。2023年4月にTerran Rに注力して、2026年に初飛行を行うと発表した。
Terran Rに関しては、2024年12月に詳細設計審査(CDR)を完了し、第1段と第2段のバレル用パネルなどの飛行ハードウェアの生産を開始したと発表した。ロケットエンジン「Aeon R」の開発も進行中で、飛行仕様のエンジンで累計2500秒以上の試験を実施したという。