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中国LandSpace、190億円調達–再利用型ロケット「朱雀」を開発

2024.12.27 13:30

塚本直樹

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 中国の民間ロケットベンチャー藍箭航天空間科技(LandSpace Technology)再使用可能ロケットの開発に向け、国家支援の投資プロジェクトから9億元(約190億円)を調達したことを中国メディアが報じている

 LandSpaceは2023年11月、メタンと液体酸素を燃料とする強化版「朱雀」(Zhuque)ロケットの初打ち上げに成功。同ロケットは太陽同期軌道に4トンのペイロードを投入できるとみられている。同年9月には、ステンレス素材を採用した、より大型な「朱雀3号」(Zhuque-3:ZQ-3)ロケットの離陸垂直着陸を試験している。

 LandSpaceは今回の資金を朱雀シリーズの開発、試験、生産にあてるという。同社は2025年に朱雀3号の軌道打ち上げ試験を目指しており、2026年にはロケット第1段の回収と再使用を予定している。朱雀3号は地球低軌道(LEO)に最大21トンのペイロードを打ち上げ可能だ。

 LandSpaceは2020年にも1億7500万ドル(約280億円)を調達している。他の中国のロケット開発スタートアップでは、天兵科技(Space Pioneer)が2億700万ドル(約330億円)、東方空間科技(Orienspace Technology)が8350万ドル(約130億円)を調達している。

2024年9月11日に実施された朱雀3号の離着陸試験(出典:LandSpace)
2024年9月11日に実施された朱雀3号の離着陸試験(出典:LandSpace)

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