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Rocket Lab、民間金星探査機の2023年打ち上げ目指す–雲の中の生命の痕跡を調査

2022.08.23 07:30

塚本直樹

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 米Rocket Labの創業者兼最高経営責任者(CEO)のPeter Beck氏は質疑応答の場で「2023年に金星に向かう民間探査ミッションの取りまとめを行っている」と明かした。

 Rocket Labは小型ロケット「Electron」で小型衛星を打ち上げている企業。全長17mのElectronはバッテリー技術の進化で地球低軌道なら、これまでの225kgから、300kgのペイロードを投入することが可能になっている。

 今回の金星探査ミッションの目的は、その雲の中に生命の痕跡が存在するかを調査することにある。過去、金星はより穏やかな気候で川や湖、海があったものの、温室効果による気候変動により、乾燥した高温の惑星になったと推測されている。一方で金星の50km上空は、地球の表面と同じような温度と圧力が保たれているとされている。

 探査ミッションでは、小型ロケットのElectronと、衛星バスシステム「Photon」の利用を想定。具体的には、1機か複数機の小型衛星を金星の大気圏に投入することが予測されている。

 Rocket Labは、同じくElectronとPhotonを利用し、米航空宇宙局(NASA)の衛星を月へと打ち上げる契約も獲得している。

(出典:Rocket Lab)

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