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JAXAと東大の「OMOTENASHI」、打ち上げへ–Artemis I搭載衛星で唯一月に着陸

2022.08.19 16:44

塚本直樹

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 宇宙航空研究開発機構(JAXA)と東京大学が開発した月着陸実証機「OMOTENASHI(おもてなし)」が、米航空宇宙局(NASA)の月探査ミッション「Artemis I」で月へと打ち上げられる。

 Artemis IではNASAの次世代大型ロケット「Space Launch System(SLS)」で無人の宇宙船「Orion(オライオン)」を月周回軌道へと打ち上げる。SLSには、科学実験などに用いられるキューブサット(小型衛星)も搭載される。

 OMOTENASHIは搭載されたキューブサットの中で唯一、月面へと着陸する。「Outstanding MOon exploration Technologies demonstrated by NAno Semi-Hard Impactor」という正式名称が示しているように、その目標はそれなりの速度(セミハード)で月面への着陸技術を実証することにある。

 OMOTENASHIの重量は約14kgで、ロケットから分離した後に月面に着陸する軌道に移動する。そして固体ロケットモーターで減速しながら降下し、エアバッグと衝撃吸収システムで月面へと着陸する。ミッションの最中には軌道操作から通信システム、月面の放射線環境調査まで、さまざまなテストや計測を予定している。

 OMOTENASHIを開発したJAXA教授の橋本樹明氏は「将来、民間企業や個人が月探査機を打ち上げる時代になった時、宇宙用の小型固体ロケットモータが必要になる」と語っている

OMOTENASHIは14kgだが、月に着陸するサーフェスプローブ(右端)は1kg。エアバッグを膨らませて着陸の衝撃から搭載機器を守るという(出典:JAXA)
OMOTENASHIは14kgだが、月に着陸するサーフェスプローブ(右端)は1kg。エアバッグを膨らませて着陸の衝撃から搭載機器を守るという(出典:JAXA)

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