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QPS研究所、小型SAR衛星「アマテル-IV」を軌道に投入–アンテナも無事に展開
2024.08.19 14:00
QPS研究所(福岡市中央区)が開発した小型の合成開口レーダー(SAR)衛星「QPS-SAR」の8号機「アマテル-IV」が打ち上げられ、アンテナが展開したことが確認された。
米Space Exploration Technologies(SpaceX)のロケット「Falcon 9」が米カリフォルニア州ヴァンデンバーグ宇宙軍基地の発射場Space Launch Complex 4(SLC-4)から日本時間8月17日午前3時56分に打ち上げた。アマテル-IVは、午前6時32分に予定していた太陽同期軌道(SSO)に投入された。
その2時間後に初交信が無事に成功。衛星の各機器が正常に作動しており、衛星の健康状態に問題がないことも確認されている。夜には、収納型アンテナを展開。機器の動作確認、ジャイロなどのセンサー類、アンテナの一部を撮影した衛星の自撮り(セルフィー)画像を総合的に検討した結果、アンテナが無事に展開したことも確認されている。
SSOに入る予定のものには天照大御神の別称である「アマテル(AMATERU)」と命名。QPS-SARプロジェクトでは、衛星ごとではなく、軌道ごとに愛称を付けており、今回の8号機はSSOの予定で3号機、4号機、6号機に続いく4機目であることから、アマテル-IVとなる。
3号機「アマテル-I」と4号機「アマテル-II」は「イプシロン」ロケット6号機の打ち上げ失敗で喪失。6号機「アマテル-III」は2023年6月に打ち上げられ、日本の民間SAR衛星で最高精細という分解能46cmの画像取得に成功している。
傾斜軌道を周回する、5号機「ツクヨミ-I」は2023年12月に打ち上げ、7号機「ツクヨミ-II」は2024年4月に打ち上げられた。ツクヨミ-Iとツクヨミ-IIは画像取得にも成功している。
QPS-SARの1号機と2号機は実証試験機に位置付けられ、それぞれ「イザナギ」と「イザナミ」という愛称が付けられている。2021年1月に打ち上げられた2号機のイザナミは軌道高度が低下し、運用が終了。2019円12月に打ち上げられた1号機のイザナギは運用が続けられている。