米ブルーオリジンのロケット搭乗者を選ぶリアリティ番組が計画

ニュース

プロセスが丸見え–ブルーオリジンのロケット搭乗者を選ぶリアリティ番組が計画

2024.07.04 08:00

塚本直樹田中好伸(編集部)

facebook X(旧Twitter) line

 元暗号資産(仮想通貨)企業のThe Space Exploration and Research Agency(SERA)は米国時間7月1日、米Blue Originの宇宙飛行士をコンテストするリアリティ番組を計画していると発表した。海外メディアのSpace.comが報道した

 SERAは2022年にCrypto Space Agencyという社名で、Blue Originの宇宙飛行ミッション「NS-21」に、ブラジル人のVictor Correa Hespanha氏を搭乗させた。同社は5555個の「非代替性トークン(NFT)」を販売し、Hespanha氏が抽選で当たった。NFTは真正性がブロックチェーン上で認証されるデジタル商品で、それぞれが固有の価値を持つため「非代替性」資産とみなされている。

 SERAによれば、インドやナイジェリア、小島嶼開発途上国(SIDS)などの150カ国から選ばれた一般の6人が、Blue Originの飛行に参加する予定だ。候補者はまず一般投票システムで選ばれ、最終候補者は選考プロセスの最終段階でリアリティ番組に参加する。

 「Blue Originでの飛行は、歴史的に宇宙へのアクセスが不足していた国々にとって、重要な節目となり、これらの地域における革新と進歩への道を開く」とSERAの代表は声明で述べている

 Blue Originは垂直に垂直に離着陸して再利用できるロケット「New Shepard」の有人飛行ミッション「NS-25」を5月に成功させた。1年9カ月ぶりの有人飛行となった。

 NS-25に使用された、全長約18mのNew Shepardは、高度100km(カーマンライン)に到達できる準軌道(サブオービタル)ロケット。宇宙空間に到達した後で地上に垂直に着陸する。カプセルはパラシュートで帰還する。ロケットとカプセルは再使用が可能だ。

NS-25として打ち上げられたNew Shepard(出典:Blue Origin / YouTube)
NS-25として打ち上げられたNew Shepard(出典:Blue Origin / YouTube)

関連情報
SERA
Space.com

Related Articles