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小型ロケットのAstra、「Rocket 3」を廃止–大型モデルに注力へ
2022.08.09 16:03
小型ロケットを開発する宇宙開発企業の米Astraは、小型ロケット「Rocket 3」シリーズを廃止すると発表した。今後は大型ロケットの開発に注力する予定だ。
Astraはサンフランシスコをベースとするロケット開発企業で2016年に創業。それ以前には、Ventionsの社名で米航空宇宙局(NASA)や米国防高等研究計画局(DARPA)と共同で航空宇宙技術を開発していた。
Rocket 3は全長約12mのロケットで、太陽同期軌道に50kgのペイロードを投入することができる。Rocket 3の最新版である「Rocket 3.3」は、4回の打ち上げのうち2回が失敗に終わった。直近のミッション「LV0010」では2機のNASAのキューブサットが失われている。
AstraはRocket 3にかわり、より信頼性が高く、ペイロードが大きく、生産性が高い「Rocket 4」の開発に注力することになる。Rocket 4では600kgの打ち上げが可能で、上段エンジンも改良される。打ち上げ価格は500万ドル(約6億7000万円)以下となる予定だ。
またNASAを含めRocket 3を契約済みの顧客も、Rocket 4へと移行させる予定だ。Rocket 4のテスト打ち上げは2023年以降が予定されている。