中国、再使用ロケットのエンジンテストに成功--有人月探査対応の次世代ロケットに搭載か

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中国、再使用ロケットのエンジンテストに成功–有人月探査対応の次世代ロケットに搭載か

2024.04.24 07:00

塚本直樹

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 中国が再使用可能な新型ロケットの主要エンジンテストを成功させたと、現地時間4月14日に中国共産党系メディアの環球時報(Global Times)が報じている

 中国での宇宙開発の中心とも言われる国有企業である中国航天科技集団(CASC)傘下の航天動力技術研究院(AALPT)によるテストでは、ケロシンと液体酸素を燃料とする推力130トンのエンジンの地上点火試験を実施。30回の点火開始を含む、累計3900秒の燃焼試験に合格した。

 再使用可能なエンジンは、「長征5号」「長征6号」「長征7号」「長征8号」ロケット用に開発されている「YF-100」エンジンをベースにしており、複数回の始動と可変推力機構を備えている。

 新型エンジンは、将来の有人月探査を見据えた次世代ロケット「長征10号」への搭載が予測されている。長征10号は2025年にも試験飛行が実施される可能性があり、2030年までに宇宙飛行士を月に降ろすことを目標としている。

 中国の民間企業では、航天科工火箭技術(ExPace Technology)や藍箭航天空間科技(LandSpace Technology)、箭元科技(Space Epoch)が再利用型ロケットの開発に取り組んでいる。

(出典:CCTV+)
(出典:CCTV+)

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Global Times
Space.com

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