土星「タイタン」探査、2028年7月に打ち上げ--ドローンで有機物を調査

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土星「タイタン」探査、2028年7月に打ち上げ–ドローンで有機物を調査

2024.04.19 18:00

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)は現地時間4月16日、土星の衛星「タイタン」の探査ミッション「Dragonfly」を2028年7月に打ち上げることを確認した。

 Dragonflyは8基の回転翼を搭載した、原子力を動力とするドローン。タイタンの氷の下に存在すると考えられている有機物を探査することで、太陽系での生命の起源を調査する。もともとは、2027年以降の打ち上げが予定されていた

 ジョンズ・ホプキンス大学 応用物理研究所で製造中のDragonflyは、2034年にタイタンに到着する予定だ。赤道近くの「シャングリラ」と名付けられた地点で2年半にわたるホップ飛行で地表を175km移動する。

Dragonflyの飛行試験(出典:Johns Hopkins APL / YouTube)

 DragonflyはNASAの「ニューフロンティア計画」(New Frontiers Program)としてジョンズ・ホプキンス大学 応用物理研究所が提案し、4番目のミッションとして選ばれた。2022年7月にはDragonflyと同一のドローンが、カリフォルニア州の砂漠やバージニア州のNASA施設で飛行している。

 タイタンは土星の衛星の中で最も大きく、氷と岩石で構成されており、大気は主に窒素で構成、液体のメタンやエタンなどが存在していると考えられている。

(出典:NASA / Johns Hopkins APL / Steve Gribben)
(出典:NASA / Johns Hopkins APL / Steve Gribben)

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