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ロケットラボ、小型ロケット「エレクトロン」の再利用に向け前進
2024.04.19 16:45
Rocket Labは小型ロケット「Electron」の再利用を目指して、回収した第1段機体を生産ラインに戻すなどの準備を進めている。
Rocket LabはElectronの第1段機体を回収しており、1月31日に打ち上げたミッション「Four of a Kind」でも、太平洋に着水した第1段機体が回収船で地上に運搬された。
Rocket Labの創業者で最高経営責任者(CEO)のPeter Beck氏は、「我々はElectronの回収ステップを統計的に完成させ、生産能力と打ち上げ頻度を向上させ続けてきた。これは、Electronが再利用可能になる前のエキサイティングなパズルの最後のピースだ」と語っている。
回収された第1段機体は、すでに多くの試験に合格していると説明。今後、第1段機体は新品と同じ厳しい試験にさらされ、再飛行の許可が得られるかどうかが確認される。これが成功すれば、Electronは史上初の再使用可能な小型軌道打ち上げロケットとなる。
液体燃料ロケットのElectronはもともと使い捨て型として開発されたが、2019年に再利用型とすることを明らかにした。Electronの性能は、地球低軌道(LEO)に300km、高度500kmの太陽同期軌道(SSO)に150kgの貨物(ペイロード)を打ち上げる。
全長は18m、直径は1.2m。第1段と第2段で構成されるが、オプションとしてキックステージを加えて3段構成にすることもできる。ロケット本体は炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製。推進剤はケロシン、酸化剤は液体酸素(LOX)。
日本のSynspectiveやアストロスケールがElectronで衛星を軌道に投入している。