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宇宙港「北海道スペースポート」に企業版ふるさと納税で3億円–累計で28億円
2024.04.18 07:00
宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」のプロジェクト資金として、1~3月に企業版ふるさと納税で北海道内外の35社から2億8865万円が寄付された。HOSPOがある北海道大樹町とHOSPOを運営するSPACE COTANが4月17日に発表した。
「宇宙のまち」を掲げる大樹町では、HOSPOの施設を拡充するハード整備(航空公園機能拡充事業)と、町内に進出した宇宙関連企業をサポートするソフト支援(航空宇宙関連ビジネス推進事業)を2本柱にプロジェクトを進めている。
1~3月の寄付の内訳は、ハード整備に1億4895万円、ソフト支援に1億3970万円。2020年4月〜2024年3月の合計でプロジェクト全体で延べ240社から27億7200万円(ハード整備に11億6560万円、ソフト支援に16億640万円)が寄付された。
1~3月に支援した企業は、IHIエアロスペース、旭イノベックス(札幌市清田区)、旭商工社(横浜市西区)、アミノアップ(札幌市清田区)、ALSOK北海道(札幌市北区)、エア・ウォーター北海道(札幌市中央区)、SOC(札幌市厚別区)、エムエスケイ(浜松市中央区)、エム・エス・ケー農業機械(北海道恵庭市)、川田工業(北海道帯広市)、カルテック(北海道帯広市)、サンケミ(札幌市白石区)、三晃化学(札幌市中央区)、三洋興熱(北海道帯広市)、スマートインプリメント(愛知県豊田市)、テクニカルサポート(浜松市浜名区)、テレビ北海道(札幌市中央区)、十勝毎日新聞社(北海道帯広市)、日本生命、フェンリル(大阪市北区)、フコク(さいたま市浦和区)、ホクレン農業協同組合連合会(札幌市中央区)、Maccam(東京都千代田区)、ユウアイ電子工業(山梨県甲州市)、UDトラックス道東(北海道帯広市)ほか10社(五十音順)。
HOSPOは大樹町で2021年4月に稼働開始した宇宙港。大樹町はロケットを打ち上げる東と南に海が広がり、拡張性の高さなどの地理的優位性があることから世界トップクラスの宇宙港の適地と言われ、約40年前から宇宙産業誘致を進めてきた。
大樹町とSPACE COTANは「北海道に、宇宙版シリコンバレーをつくる」というビジョンに向けて、ロケットやスペースプレーンの発射場や実験場を整え、世界の宇宙ビジネスを支えるインフラとして、ロケット開発や宇宙産業の発展に貢献しているという。
現在は、新しい人工衛星用ロケット発射場「Launch Complex-1」(LC-1)と滑走路延伸工事を進めており、整備資金の一部は企業版ふるさと納税制度を活用している。地域特性を生かした地方創生の取り組みで人口減少に歯止めがかかっていることなどが評価され、大樹町は2022年度の企業版ふるさと納税制度の内閣府特命大臣表彰を受けている。