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日本人飛行士、初の月面へ–日米両政府が正式発表

2024.04.11 05:49

小口貴宏(編集部)

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 米国主導の月面探査計画「Artemis」(アルテミス)に、日本人宇宙飛行士2人の参加が決まった。文部科学大臣を務める盛山正仁氏と、米航空宇宙局(NASA)のビル・ネルソン長官が現地時間4月10日、取り決めに署名した。

左からNASAのビル・ネルソン長官、文部科学大臣の盛山正仁氏

 アルテミス計画では、アポロ計画以来およそ50年ぶりに人類が月面に降り立つ予定だ。また、月周回宇宙ステーション「ゲートウェイ」や、月面基地の建設など、月面における人類の恒久的な活動の確立を目指している。大手メディアの報道によれば、日本人が月面に降り立つ時期について文部科学省は「早ければ2028年」と述べた。

 取り決めでは、日本の有人与圧ローバー(探査車)が月面で運用されることも決まった。トヨタ自動車と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、再生型燃料電池を搭載し、月面に氷の状態で存在するとされる「水」の電気分解で燃料を自給できる「LUNAR CRUISER」を開発している。文書によれば、月面での与圧ローバーの運用は2031年以降に開始するという。

 JAXAは月面探査も視野に、14年ぶりの宇宙飛行士候補として米田あゆさん、諏訪理さんを採用している。両名は2024年秋にも正式な宇宙飛行士に認定される見通しだ。

関連文部科学省

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