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NASA、月での標準時を設定へ–戦略策定をホワイトハウスが指示
2024.04.05 08:00
ホワイトハウスは米国時間4月2日、2026年末までに月での標準時「Coordinated Lunar Time(LTC)」(「協定月時間」)の設定に向けた戦略を策定するように米航空宇宙局(NASA)に指示した(PDF)。
月の標準時を策定する目的としては、月面探査ミッションで使用する測位衛星などの機能を月面とその周囲で提供することにある。LTCは、地球の「協定世界時(Universal Time Coordinated:UTC)」に基づいたものとなる。
今回の指示は、月の標準時を確立するための技術的なガイダンスを示していない。地上の標準時と同じように、原子時計のネットワークを使用する可能性を示唆している。
ホワイトハウス傘下の科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy:OSTP)で国家安全保障担当副局長を務めるSteve Welby氏は、「NASAや世界中の民間企業、宇宙機関が月や火星などへのミッションを始める中、安全性と正確さのために標準時を確立することが重要だ」と述べている。