中国の月面基地計画、国レベルの誘致に苦戦か--「グローバルサウス」に注目

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中国の月面基地計画、国レベルの誘致に苦戦か–「グローバルサウス」に注目

2024.04.01 07:30

塚本直樹

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 中国月面基地計画「国際月面研究ステーション(International Lunar Research Station:ILRS)」にコロンビア天文学会が加入したと、深宇宙探査研究所(Deep Space Explloration Laboratory:DSEL)が3月27日に発表した。海外メディアのSpaceNewsが報じたDSELは宇宙機関である中国国家航天局(CNSA)などが設立した。

 ILRSは2030年代の建設が予定されている月面基地で、2035年以降は有人基地としても利用される。すでに中国のほかにロシアやベラルーシ、パキスタン、アゼルバイジャン、ベネズエラ、南アフリカが参加を表明している。

 3月初旬には、キルギスタンのアラバエフ・キルギス国立大学がILRSへの参加を表明し、2023年12月にはインドネシアの衛星事業者PT Universal Satelit Indonesia(UniSat)が締結している。

 フランス国際関係研究所(Institut Français des Relations Internationales:IFRI)で中国研究責任者を務めるMarc Julienne氏は、「中国はILRSプログラムにパートナーを参加させるのに、予想以上の困難に直面しているようだ」と語っている。同氏によれば、中国の宇宙開発は「グローバルサウス」に目を向けているという。

(出典:CNSA / Roscosmos)

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