NASA幹部、ボイジャー1号のデータ転送問題で「解決への道筋」--メモリに故障か

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NASA幹部、ボイジャー1号のデータ転送問題で「解決への道筋」–メモリに故障か

2024.03.29 07:30

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)の幹部は米国時間3月20日、探査機「Voyager 1(ボイジャー1号)」のデータ転送問題が解決できるとの見通しを示した。海外メディアのSpaceNewsが報じた

 Voyager 1は1977年9月に打ち上げられ、太陽系を脱出した後も探査活動を継続している。2023年11月には搭載コンピューター「Flight Data System(FDS)」に障害が発生し、データ転送の問題が続いていた

 全米アカデミーズの太陽・宇宙物理学委員会(Committee on Solar and Space Physics:CSSP)に出席した、NASA 科学ミッション本部 太陽系物理学部門ディレクターのJoseph Westlake氏は「解決への道筋が見えてきたような気がする。ミッションは正しい方向に進んでおり、Voyager 1が宇宙で活動し続けることができるようになると思う」と語っている。

 Westlake氏はまた、Voyager 1のメモリユニットが壊れている可能性を指摘。「メモリの1つのパーツの故障で、フライトコンピューター内にある領域から別の領域にソフトウェアを移動する方法を探している」と述べている。

 Voyager 1は、当初の目標であった木星と土星の衛星などを観測した後、2012年8月25日に太陽圏(ヘリオスフェア)を脱出し、現在は地球から約240億km離れた星間空間を航行中。

出典:NASA / JPL-Caltech

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SpaceNews.com

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