「アルテミス3」、月面で植物の育成を研究--栄養補給と生命維持に利用

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「アルテミス3」、月面で植物の育成を研究–栄養補給と生命維持に利用

2024.03.28 17:45

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)は米国時間3月26日、有人月探査ミッション「Artemis III」で月面での植物の育成を研究する実験「Lunar Effects on Agricultural Flora(LEAF)」の概要を公開した。

 「LEAFは宇宙放射線と小さな重力下での植物の光合成、成長、ストレス反応を観察する最初の実験となる」とNASAは述べている。「植物の成長と発育データは、人類の栄養補給と生命維持に利用できる植物を理解するのに役立つ」

 Artemis IIIではLEAFだけでなく、「Lunar Environment Monitoring Station(LEMS)」と「Lunar Dielectric Analyzer(LDA)」も月に持っていく。

 LEMSは自立型地震計で2年間にわたり月の地震(月震)を観測する。LDAは月の塵や砂利で構成される「レゴリス」が電界を伝播する能力を測定する。

 3つの観測装置は氷の状態で存在する水が豊富と考えられる、月の南極付近に設置される予定だ。

(出典:NASA)
(出典:NASA)

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