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タイ衛星事業者、米企業に小型ブロードバンド衛星を発注–帯域幅を変更可能
2024.03.09 08:00
タイの衛星事業者Thaicomは現地時間3月6日、米Astranisへの小型衛星の発注を発表した。打ち上げは2025年を予定している。
Thaicomが発注した小型衛星「Thaicom-9」は、東経119.5度の静止軌道(GEO)から「Kaバンド」によるブロードバンド通信を提供する。同衛星はAstranisが「Block-3」と呼ぶ、400kgサイズの衛星をベースとしている。
Thaicom-9の打ち上げロケットはまだ発表されていないが、同時にメキシコの通信会社Apco Networksの衛星2機と、フィリピンのインターネットサービスプロバイダー(ISP)であるHTechの衛星サービス部門Orbits Corp向けの衛星1機も同時に打ち上げられる。
AstranisのBlock-3は8年という長期リースで通信容量を提供する。衛星運用事業者は衛星を再プログラムし、帯域幅を変更することが可能という。Astranisは今後3年間で20機以上の衛星を配備する計画だと海外メディアのSpaceNewsに明かしている。
Kaバンドは周波数が26.5G~40GHz(波長は7.5n~1cm)。ブロードバンドに適した周波数帯だが、従来の衛星通信用周波数よりも高いため、降雨などの気象の影響を受けやすいといわれている。