アストロX、気球で打ち上げるロケットの空中姿勢制御装置を大林組らと共同開発

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アストロX、気球で打ち上げるロケットの空中姿勢制御装置を大林組らと共同開発

2024.03.05 14:38

佐藤信彦

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 成層圏気球によるロケット打ち上げの事業化を目指しているAstroX(福島県南相馬市)は、大林組や千葉工業大学とロケット空中姿勢制御装置を共同開発する。

 AstroXは、成層圏まで浮上させた気球からロケットを空中発射する「rockoon(ロックーン)」(rocketとballoonを組み合わせた造語)と呼ばれる技術を利用し、人工衛星の軌道投入サービス提供を目指すスタートアップ企業。これまでに、ロケットの空中発射試験ロケット姿勢制御装置の統合試験などを成功させてきた。

ロケットの発射試験や制御装置の統合試験を実施(出典:AstroX)
ロケットの発射試験や制御装置の統合試験を実施(出典:AstroX)

 ロックーン方式では、適切に保安区域を確保しつつ、目標軌道に衛星を投入するには、精密に方位角を制御できるロケット姿勢制御が課題と説明する。そこで、AstroXは大林組と千葉工業大学の協力を得て、気球からのロケット発射に必要な姿勢制御装置を開発する。

 この装置は、建設用クレーンで資材を持ち上げるときに風などで吊り荷が回転するのを防ぐ大林組の「スカイジャスター」を大林組がカスタマイズして開発する。AstroXはニーズの把握と要求仕様の検討、千葉工業大学は成層圏の環境条件計測、ロケット提供、ランチャー開発に取り組む。

 スカイジャスターによる方位角制御の有効性は、模擬ロケットを使って2023年5月に実施した旋回試験とトルク試験で確認済みとしている。

成層圏気球からロケットを発射するロックーン方式(出典:AstroX)
成層圏気球からロケットを発射するロックーン方式(出典:AstroX)

関連情報
AstroXプレスリリース(PR TIMES)

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