アクセルスペースの汎用衛星バス実証衛星「PYXIS」、3月5日午前6時に打ち上げ

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アクセルスペースの汎用衛星バス実証衛星「PYXIS」、3月5日午前6時に打ち上げ

2024.03.04 18:31

UchuBizスタッフ

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 アクセルスペース(東京都中央区)は3月4日、開発した汎用衛星バスの実証衛星「PYXIS」が日本時間3月5日午前6時4分に打ち上げられる予定であることを発表した。Space Exploration Technologies(SpaceX)の「Falcon 9」ロケットで、打ち上げミッション「Transporter-10」として米カリフォルニア州のバンデンバーグ宇宙軍基地から米太平洋標準時3月4日午後1時4分に打ち上げられる。

 PYXISは同社にとって10機目の小型衛星。2022年4月に発表した新サービス「AxelLiner」の初号機になる。PYXISは星座「らしんばん座」、航海用のコンパスを意味している。AxelLinerが今後の衛星活用ビジネスの羅針盤になることを目指して名付けた。

 これまでの衛星は、一品ごとの生産が当たり前であり、開発は長期間にわたり、コストもかかっていた。AxelLinerでは、衛星の基盤部分となるバスシステムの汎用化を図り、どの衛星でも利用可能となるように開発を進めている。今回のPYXISで実証する。

 今後は、衛星の同時開発も視野に入れた量産体制の構築を通じて、従来では受注から打ち上げまで約3年かかっていた期間を約1年に短縮し、さらに、より安価に提供することを目指している。衛星を活用する負担を大幅に軽減するとともに、小型衛星へのニーズの急速な高まりに迅速に応えられるようになると意義を説明している。

 AxelLinerでは、ビジネス検証段階から衛星開発、打ち上げ、軌道上運用、運用終了後の廃棄までの長く複雑な工程をパッケージ化し、ワンストップでのサービス提供を通じてユーザーエクスペリエンスの革新を実現すると解説している。

 2月に同社から出荷されたPYXISは、同社が運用する小型地球観測衛星「GRUS」で構成される地球観測サービス「AxelGlobe」の次世代衛星向け望遠鏡、ソニーグループIoT向け低消費電力広域通信(LPWA)規格「ELTRES」(エルトレス)の軌道上実証もミッションとなっている。

 PYXISは、大きさが125cm×100cm×75cm、質量が約145kg。高度500~600kmの太陽同期軌道(SSO)を周回する。

PYXISの機体と出荷の様子(出典:アクセルスペース)
PYXISの機体と出荷の様子(出典:アクセルスペース)

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アクセルスペースプレスリリース

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