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GITAI、ISS船外で宇宙ロボット技術実証–自律制御で保守や組み立て、製造

2022.07.14 14:35

佐藤信彦

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 GITAI Japanは、同社の開発している宇宙空間で利用可能な自律制御ロボットについて、国際宇宙ステーション(ISS)の船外で技術実証試験をすると発表した。2023年に、米航空宇宙局(NASA)と米国企業Nanoracksの協力を得て実施する計画。

 GITAIは、宇宙環境での各種作業を、安全かつ安価に実行できる汎用作業ロボットを開発する企業。宇宙ステーション船内外での作業、人工衛星メンテナンスや宇宙ゴミ(スペースデブリ)除去といった軌道上のサービス、月面の探査や基地開発といった用途が対象。

宇宙空間で利用可能な作業用ロボット(出典:GITAI)
宇宙空間で利用可能な作業用ロボット(出典:GITAI)

 ISS船内での技術実証は、2021年に済ませている。2022年2月には、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の施設を使い、宇宙ステーション船外を模した環境での試験を成功させた。

 2023年に予定している技術実証では、1.5m級の双腕ロボットアームをISSの船外に設置する。そして、自律制御で保守や組み立て、製造といった作業を宇宙空間で行うという。

ISS船外で実施予定の作業(出典:GITAI)
ISS船外で実施予定の作業(出典:GITAI)

 将来的に、ロボットのこうした機能を、米国の民間宇宙ステーションや軌道上サービス企業向けに提供する考え。

開発しているロボットの動き(出典:GITAI/YouTube)

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