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日本版GPS「みちびき」で漁船の航跡を把握–漁獲状況を正確に判定して水産業を持続可能に

2024.01.31 14:44

佐藤信彦

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 漁業支援サービスを提供しているオーシャンソリューションテクノロジー(長崎県佐世保市)は、準天頂衛星システム(Quasi-Zenith Satellite System:QZSS)「みちびき」で漁船の操業情報を高精度に自動作成するシステムの開発を目指し、実証実験を進めている。

 操業中の漁船の位置情報などをAIで解析すると、漁法や単位努力量当たり漁獲量(Catch Per Unit Effort:CPUE)がわかるという。この判定結果を利用する今回の実証実験を通じ、漁獲量を確保しつつ生物資源を減らさない、持続可能な水産業の実現に貢献する考えだ。

 判定精度を高めるには、正確な操業位置情報が必要になる。そこで、米GPSや欧州Galileoなどの全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System:GNSS)で得た測位情報をみちびきのサブメーター級測位補強サービス(Submeter Level Augmentation Service:SLAS)で補正し、高精度に測定する。さらに、センチメーター級測位補強サービス(Centimeter Level Augmentation Service:CLAS)の利用にも取り組む。

GPSなどだけでは測位精度が不十分(出典:オーシャンソリューションテクノロジー)
GPSなどだけでは測位精度が不十分(出典:オーシャンソリューションテクノロジー)

 実験では、SLASとCLASに対応したGNSS機器を漁船に載せ、AI学習用データとして操業中の航跡を取得。この航跡にラベリングして、AIによるCPUEの推定精度を検証した。その結果、推定精度の向上が確認できたとしている。

実証実験の概要(出典:オーシャンソリューションテクノロジー)
実証実験の概要(出典:オーシャンソリューションテクノロジー)

 実証実験は、内閣府主催の「2023年度 みちびきを利用した実証事業」に採択されたオーシャンソリューションテクノロジーの提案「みちびきを利用したAIによる漁業操業情報の自動作成の実証」にもとづくものだ。

(出典:みちびき公式サイト、三菱電機)
(出典:みちびき公式サイト、三菱電機)

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オーシャンソリューションテクノロジープレスリリース(PR TIMES)

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