月周回有人拠点「ゲートウェイ」のモジュール開発に150億円--ノースロップ・グラマン認める

ニュース

月周回有人拠点「ゲートウェイ」のモジュール開発に150億円–ノースロップ・グラマン認める

2024.01.31 08:00

塚本直樹

facebook X(旧Twitter) line

 米Northrop Grummanは米国時間1月25日の決算発表で月周回有人拠点「Gateway」のモジュール開発費用が1億ドル(約150億円)に達したことを認めた。

 Gatewayは月の周回軌道に建設予定の有人拠点で、月面探査や将来的な火星探査の中継基地としての利用が期待されている。サイズは国際宇宙ステーション(ISS)の6〜7分の1で、4人の宇宙飛行士が年間30日ほど滞在できる。

 Northrop Grummanは2023年第4四半期(10〜12月)と通期の業績発表で、Gatewayの居住・ロジスティクス拠点(HAbitation and Logistics Outpost:HALO)モジュールの建設契約に関して、4200万ドル(約62億円)を調整。同社は第2四半期にも同様の3600万ドル(約53億円)の費用を計上しており、通年の費用が1億ドルに達したとしている。

 Northrop Grummanは2021年7月に米航空宇宙局(NASA)から9億3500万ドルの契約を受け、無人貨物船「Cygnus」をベースにHALOを開発している。

 HALOはGatewayに初期の居住空間を提供するだけでなく、宇宙船「Orion」や月着陸船のドッキングポート、新型イオンスラスター「先進電気推進システム(Advanced Electric Propulsion System:AEPS)」、追加のモジュールが搭載され、「Falcon Heavy」ロケットで打ち上げられる。

右側にあるモジュールのHALOと電気・推進エレメント(PPE)がGatewayの中核となる(出典:Northrop Grumman)
右側にあるモジュールのHALOと電気・推進エレメント(PPE)がGatewayの中核となる(出典:Northrop Grumman)

関連リンク
SpaceNews

Related Articles