ニュース
火星に古代湖の存在を確認、微生物が生息の可能性–クレーターを水が満たす
2024.01.30 07:00
米航空宇宙局(NASA)の探査車(ローバー)「Perseverance」が、火星で古代の湖の存在を確認したとして、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)などの研究者が米国時間1月26日に報告している。
Perseveranceは、かつて大きな湖と川のデルタ地帯があったと考えられている、火星のジェゼロクレーターで2021年2月から探査活動を続けている。Perseveranceで回収された試料(サンプル)は、将来地球へと持ち帰られる予定だ(「Mars Sample Return(MSR)」)。
今回の報告では、Perseveranceに搭載された、150~1200MHzの周波数で地下数十メートルの状態を解析する「RIMFAX」(Radar Imager for Mars’ Subsurface Exploration)でジェゼロクレーターの堆積物の形成を研究。すると、かつてジェゼロを満たしていた水による堆積物の証拠を発見した。当時のジェゼロには、微生物などの生命体が生息していた可能性があるという。
今回の研究の著者であるDavid Paige氏は、「火星の岩石に記録されている変化は、火星の環境の大規模な変化によって引き起こされている」と述べている。
「これほど狭い地理的領域の変化を見ることで、クレーター全体まで調査結果を拡張できるのは素晴らしいことだ」
関連リンク
UCLAプレスリリース
Space.com