地下に海があるかもしれない17の系外惑星を発見--生命の痕跡に期待

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地下に海があるかもしれない17の系外惑星を発見–生命の痕跡に期待

2023.12.21 07:00

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)の新たな分析により、氷の下に地下海を持つ可能性がある太陽系外惑星が17個発見されたと、The Astrophysical Journalに報告されている

 生命の存在には水が必要だと考えられており、天文学者は液体の海がある惑星や氷の下に海がある惑星を探してきた。今回発見された17の惑星も、木星の氷衛星のように、生命の科学的な痕跡を探すのに有望な場所である可能性がある。

 研究によれば、発見された惑星の正確な組成はまだ不明だが、表面温度は地球よりもかなり低い。大きさは地球とほぼ同じだが、密度はより小さくなっている。

 NASAゴダード宇宙飛行センター(Goddard Space Flight Center:GSFC)のLynnae Quick氏は「これらの17の惑星は放射性元素の崩壊と主星からの潮汐力により、内部に海を維持するのに十分な内部加熱を得ている可能性がある」と語っている。

 今回の研究は木星の2つの氷衛星、エウロパとエンケラドスの間欠泉活動からの知見を利用している。研究で名前が挙げられた太陽系外惑星のうちの2つ、「Proxima Centauri b」「LHS 1140 b」は、比較的地表近くに海がある可能性が特に高い候補だという。

(出典:ESO/M. KORNMESSER)

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The Astrophysical Journal

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