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DigitalBlastと東大、「民間宇宙ステーション」経済圏を共同で研究–講座を開設
2023.12.15 14:26
DigitalBlast(東京都千代田区)と東京大学 大学院 工学系研究科は、民間宇宙ステーション(Commercial Space Station:CSS)を拠点とする経済圏創出に向けた共同研究を行うため、社会連携講座「民間宇宙ステーションにおける宇宙資源利活用に向けた研究」を開設した。
国際宇宙ステーション(ISS)は2030年に運用を終える予定で、それにともない日本実験棟「きぼう」も使用できなくなる。日本政府の宇宙戦略としては、2023年6月の閣議決定で改定された「宇宙基本計画」にポストISSの検討方針を記載している。宇宙航空開発機構(JAXA)は、米国の民間宇宙ステーションに接続できる、「きぼう」後継機の概念検討の実施者として三井物産を9月に選定した。
DigitalBlastはISS退役後を見据え、民間主導で宇宙ステーションを作る「民間宇宙ステーション」構想を発表した。日本国内の民間が主導し、地球低軌道(LEO)で運用する宇宙ステーションの構築を目指す。
このCSSを拠点に地球外天体間の宇宙機往復を可能にし、地球近傍小惑星(Near-Earth Asteroids:NEAs)の資源を活用する経済圏を創出するとしている。CSSを構成する最初のモジュールは、2030年までに打ち上げる計画。
両者が開設した講座では、月や小惑星向けの探査機が離発着できるCSS用プラットフォーム、宇宙資源の活用を目的とした基礎研究、月と小惑星の資源データベース化、市場規模の算出などを共同で進めていく。
DigitalBlastのCSSモジュールは、小惑星で採取した資源や燃料などの保存、貯蔵、供給のプラットフォームとする。3Dプリンターによるオンデマンド生産機能をCSS内に設け、宇宙空間での製造(In-Space Manufacturing:ISM)を実現させる。
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DigitalBlastプレスリリース