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NASA火星大気探査2機、Blue Origin大型ロケットの初打ち上げに搭載の可能性
2023.11.22 16:30
米航空宇宙局(NASA)関係者が11月20日、火星大気観測ミッション「EscaPADE(Escape and Plasma Acceleration and Dynamics Explorers)」がBlue Originの大型ロケット「New Glenn」の初打ち上げに搭載される可能性があると発言したことを海外メディアのSpaceNewsが報じている。
EscaPADEは、火星を周回する軌道に2機の探査機を投入し、火星の磁気圏などを観測することで太陽風が火星にあたえる影響の解明が期待されている。
Blue OriginはAmazon創業者のJeff Bezos氏が2000年に設立。New Glennは、直径7mの2段構成で全長82m、3段構成で全長95mとなる大型ロケットであり(オプションとして3段構成)、1段目は再使用することを想定している。軌道投入能力は地球低軌道(LEO)で45トン、静止移行軌道(GTO)で13トン。
NASA諮問委員会(NASA Advisory Council:NAC)に出席した、NASAの打ち上げサービスオフィスのディレクターことBradley Smith氏は「EscaPADEがNew Glennの最初の打ち上げになる可能性が非常に高い」と述べている。EscaPADEはリスク許容度の高い「Class D」に相当するため、New Glennによる打ち上げが可能だとした。
New GlennによるEscaPADEの打ち上げでは、スケジュール上のリスクもある。New Glennの開発は当初のスケジュールから数年遅れているが、Blue OriginのNew Glenn担当シニアバイスプレジデントのJarrett Jones氏によれば、初号機は年内にフロリダの施設に到着し、2024年には複数回打ち上げられるという。
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SpaceNews