衛星データ解析システムの開発を手がける

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スペースシフト、SAR画像をAIで解析するAPI–AWS Marketplaceで公開

2023.11.22 07:30

飯塚直

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 衛星データ解析システムの開発を手がけるスペースシフト(東京都千代田区)は11月21日、クラウドサービス「Amazon Web Services」(AWS)で動作するソフトウェアやサービスを導入できる「AWS Marketplace」で合成開口レーダー(SAR)衛星の画像から新規に建造された建物を検知するAPI「Sentinel-1 New Building Detection API」を公開したと発表した。

 今回公開したAPIは、入力時期の異なる地球観測衛星「Sentinel-1」のSAR画像をAIで解析し、新規に建造された建物の検出が可能。公開されたAPIを利用することで、都市開発のモニタリングや建設進捗の追跡、人口動態研究など、さまざまな分野で活用できるとしている。Sentinel-1は、欧州委員会(EC)と欧州宇宙機関(ESA)の地球観測プログラム「Copernicus計画」で運用されている。

SAR画像を比較することで新しい方の画像にビルが建っていることが判明する(出典:スペースシフト)
SAR画像を比較することで新しい方の画像にビルが建っていることが判明する(出典:スペースシフト)

 利用には、AWSでのアカウントと認証やトラッキングに使用されるIDが必要。APIの呼び出し1回ごとに198ドルが課金される。

 Sentinel-1のようなSAR衛星データは「Open Data on AWS」として公開されている。今回公開したAPIとOpen Data on AWSを活用することでAWS上の一貫した環境で容易にSAR画像の解析結果を入手できるようになると説明。AWS MarketplaceでSAR画像を解析するAPIの公開は今回が世界初という。

Sentinel-1イメージ(出典:ESA)
Sentinel-1イメージ(出典:ESA)

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スペースシフトプレスリリース(PR TIMES)

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