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千葉工大、学生が製造したキューブサットを来春打ち上げ–申請や試験も学生自ら
2023.11.14 16:28
千葉工業大学は、同校の学生が製造し組み立てたキューブサットを2024年春に初めて打ち上げると発表した。
同衛星の打ち上げは、宇宙産業に従事する高度技術者を育成する目的の「高度技術者育成プログラム」の一環。外部から導入した宇宙で動作実績のあるキューブサットの基本設計にもとづき、学生が製造から組み立て、地上実証から打ち上げに必要な各種申請や試験、宇宙での運用まで担う。
これまでに3機を製造、組み立て、試験。今回打ち上げるのは、すべての審査に通過した2号機。これから宇宙航空研究開発機構(JAXA)に引き渡され、2024年春ごろSpace Exploration Technologies(SpaceX)のロケット「Falcon 9」で打ち上げられて国際宇宙ステーション(ISS)に届けられる。その後、ISSから軌道に投入される予定。
衛星は10cm角の立方体で、質量が約1kg。基本設計の動作確認に加え、宇宙空間で撮影した画像1枚を地球上で画像へ復元する独自ミッションをミニマムサクセスとして設定している。ステレオカメラによる測距、夜間光などを対象とした地球観測、一般アマチュア無線家とのメッセージ送受信、地磁気データの聴覚情報への変換といったミッションも試みる。
1号機と3号機の審査も進めており、順次打ち上げを目指す。高度技術者育成プログラムを継続させ、2030年までに最大9機の衛星打ち上げを計画している。
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千葉工大プレスリリース