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東北大とNEC、「Beyond 5G時代」を共同で研究所–宇宙と空、地上の通信を統合

2023.11.01 15:33

佐藤信彦

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 東北大学日本電気(NEC)は、宇宙と空、地上の通信ネットワーク技術を統合する研究開発を加速するため、「NEC×東北大学 宇宙統合ネットワーク・レジリエントDX共創研究所」を開設した。

 現在の「第5世代移動通信システム(5G)」の後に来る「Beyond 5G時代」には、人工衛星が周回する宇宙、気球や飛行機のような高高度疑似衛星(HAPS)が飛行する成層圏(空)、モバイル通信基地局などのある地上という3つの要素を統合したネットワークの活用が期待されていると説明。地政学リスクに加えて、大規模災害などの環境リスクがある日本では、ネットワークの弾力性や回復力を高めるレジリエント化が重要だという。

 こうした課題の解決に取り組むため、両者は「宇宙-空-地上」を統合したネットワーク技術で社会のレジリエント化を促進しようと、共創研究所で本格的にプロジェクトを開始。研究所では、レジリエント社会の基盤となるネットワーク新技術とその活用方法について、早期確立と実用化を目指す。

 共創研究所は、東北大学の青葉山キャンパス「ハッチェリースクエア」(仙台市青葉区)に設けた。運営総括責任者は、東北大学 大学院情報科学研究科 特任教授で、NECアドバンストネットワーク研究所 主幹研究員の有吉正行氏が務める。設置期間は2023年11月1日~2027年3月31日。

共創研究所が設置されたハッチェリースクエア(出典:東北大学)
共創研究所が設置されたハッチェリースクエア(出典:東北大学)

関連リンク
東北大学プレスリリース
NECプレスリリース

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