高頻度宇宙輸送目指すISC、嶋田敬一郎氏を最高事業責任者に--宇宙港などを検討

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高頻度宇宙輸送目指すISC、嶋田敬一郎氏を最高事業責任者に–宇宙港などを検討

2023.10.06 17:36

飯塚直

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 将来宇宙輸送システム(Innovative Space Carrier:ISC、東京都中央区)は10月6日、10月1日付で嶋田敬一郎氏が最高事業責任者(Chief Business Officer:CBO)に就任したと発表した。

 ISCは、完全再使用型の単段式宇宙往還機(Single Stage to Orbit:SSTO)を活用した高頻度宇宙輸送について、2040年代の実施を最終目標としており、今後5年程度で再使用型宇宙輸送機の開発を目指している。

 9月29日に文部科学省の「中小企業イノベーション創出推進事業」(SBIRフェーズ3)に採択されており、第1ステージゲートまでの12カ月で、最大20億円の100%補助を受けることになっている。

 今後、補助事業を通じて、最長4年半でデモンストレーション飛行を実施。補助事業後、商業化に必要な課題克服に取り組み、社会実装の加速を目指すと説明。補助事業に基づく技術開発と並行して、宇宙輸送や宇宙港ビジネスに関する検討する必要があることから、CBOとして嶋田氏を迎え入れることになったという。

CBOに就任した嶋田敬一郎氏(出典:ISC)
CBOに就任した嶋田敬一郎氏(出典:ISC)

 嶋田氏は、米国生まれの起業家。早稲田大学商学部卒業後、松下電器(現:パナソニック)、日本ルーセントテクノロジー、スタートアップ起業、電通、日本IBMなどでイノベーション・リーダー、事業責任者や経営者を経験。クリエイティブやストラテジー、テクノロジーを掛け合わせた「世界初」「地域初」「産業初」にこだわった新規事業などの創出を得意としているという。

 ISCによれば、今後はCBOの嶋田氏がビジネス面の実行責任者を担うことになるという。最高執行責任者(COO)である野村亮之氏は、ビジネス面以外で「特にITツールを活用した開発の効率化(アジャイル開発)や会社運営の合理化などを担う」としている。

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