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「SLS」ロケットに「RS-25」エンジン設置完了–有人月周回「Artemi II」で使用

2023.09.28 11:33

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)は、有人月周回ミッション「Artemis II」に使用する「Space Launch System」(SLS)ロケットのコアステージに、「RS-25」エンジン4基を取り付けたと発表した。この作業は米ニューオリンズのNASA施設で行われた。

出典:NASA/Eric Bordelon

 1基目は9月11日、2基目は9月15日、3基目は9月19日、4基目は9月20日に設置された。SLSのコアステージは、4基のRS-25エンジンに対して、冷却された液体燃料を73万ガロン以上供給することになる。

 なお、SLSに搭載されるRS-25のうち、2基はNASAのスペースシャトルプログラムからの再使用だ。残りの2基は、リサイクル部品などを使用した新造エンジンとなる。

 Artemis IIでは「Orion」宇宙船に4人の宇宙飛行士が乗り込み、月を周回する。すでに宇宙飛行士の訓練が始まっており、2023年6月にはサービスモジュール「ESM-2」がESA(欧州宇宙機関)からNASAへと引き渡されている。

 ロケットが打ち上げられれば、4基のRS-25エンジンが合計890万ニュートンの推力をもたらす。8分間のエンジン噴射によって、4人の飛行士を乗せたOrion宇宙船は、地球低軌道を超えて月周回軌道へと向かうことになる。

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NASA

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