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ソフトバンク子会社、成層圏通信サービスでオーストラリアに合弁会社
2022.05.13 07:15
ソフトバンクの子会社で、無人飛行機(Unmanned Aerial Vehicle:UAV)を経由して通信する成層圏通信プラットフォーム(High Altitude Platform Station:HAPS)サービス提供を目指しているHAPSモバイルは(東京都港区)、オーストラリアでの事業展開を検討するため、現地企業Lendleaseとともに合弁会社「HAPSMobile Australia」を設立した。
HAPSモバイルは、通常の航空路よりはるかに高高度で気象変化の影響を受けない成層圏にUAVを飛行させ、そこから無線通信サービスを提供しようとしている。こうした航空機は、一般の飛行機より長時間にわたって連続飛行し、人工衛星に準じる高度を飛んで飛行機と人工衛星をそれぞれ補完する機能を提供できることから“高高度疑似衛星(High Altitude Pseudo-Satellite:HAPS)”とも呼ばれる。
合弁会社で事業の可能性を検討するオーストラリアは、人の住んでいない地域が広がっており、携帯電話の基地局設置やネットワーク構築に多大な費用がかかる。そのため、モバイル通信網で全域をカバーすることが難しい。
HAPSモバイルは、成層圏のUAVを活用することで、地上基地局と通信できない地域にも、高速なモバイル通信サービスを提供可能と考えている。
Lendleaseは、オーストラリアに拠点を置く国際的な不動産グループ。ソフトバンクとは、通信やデータインフラの分野で20年以上にわたる協力関係があると説明している。