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宇宙輸送での損害を補償する保険を検討–将来宇宙輸送システムと三井住友海上
2023.08.21 15:21
将来宇宙輸送システム(ISC、東京都中央区)と三井住友海上火災保険は、宇宙輸送に関する保険の共同検討などを目的として、包括連携協定書を締結した。
ISCは「誰もが宇宙にアクセスできる時代を創る」ことをビジョンに掲げ、宇宙往還を可能とする輸送システムの実現を目指すスタートアップ企業。完全再使用型の単段式宇宙往還機(Single Stage To Orbit:SSTO)を活用した高頻度宇宙輸送を2040年代に行うことを最終目標とし、今後5年程度で再使用型の小型宇宙輸送機を開発することを目指している。
三井住友海上は、1975年に日本で初めて宇宙保険の引き受けを開始したという。最近では、月面ビジネスで発生しうるリスクを補償する「月保険」を開発したほか、新事業創出プログラム「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)」の枠組みのもとで「宇宙旅行保険事業」の検討を宇宙航空研究開発機構(JAXA)と進めている。
今回の協定書締結で両社は宇宙輸送に関する事業開発と技術開発、保険活用の推進に取り組む。具体的には、宇宙輸送事業に伴うリスクの評価と管理、宇宙輸送機の開発と運用に伴う各種技術のリスクに対する評価と管理、保険の社会実装などを検討していく。
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将来宇宙輸送システムプレスリリース