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中国、月周回電波望遠鏡を2026年に打ち上げ–9機の衛星で宇宙の初期を解明

2023.06.13 14:35

塚本直樹

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 中国航天局(CNSA)の関係者は、同国が月周回電波望遠鏡を早ければ2026年にも打ち上げる計画を明かした

 宇宙空間の電波望遠鏡は、地上の望遠鏡では捉えられない30MHz以下の電波を観測できる。このため、ビッグバンの発生から数億年内に放出された電波をとらえ、宇宙の初期の姿を解き明かすことが期待されている。

 ロンドンで開催されたカンファレンス「Astronomy From the Moon」に出席した、CNSAの天文学者のXuelei Chen氏は、月の周辺に小さな衛星コンステレーションを構築するプロジェクト「Discovering Sky at the Longest Wavelength」について言及した。

 このコンステレーションは、1機の親衛星と8機の子衛星で構成される。親衛星はデータ処理および地球との通信、子衛星は電波の検出を担当する。そして、月の裏側を通過する際に電波観測を実施し、表側で地球にデータを送信する。

(出典:NAOC/Xulei Chen)

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