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音楽フェス「JAPAN JAM 2023」で「Starlink」活用のフリーWi-Fi–最大268Mbps
2023.05.26 14:33
4月30日~5月6日に開催された野外音楽フェスティバル「JAPAN JAM 2023」で「Starlink」を活用したフリーWi-Fiが提供された。KDDIとKDDIグループのワイヤ・アンド・ワイヤレス(Wi2)が5月26日に発表した。
2010年から開催されているJAPAN JAMはロッキング・オン・ジャパンが主催。今回のJAPAN JAM 2023では、グッズ販売エリアや飲食店エリアで、来場者や運営会社にフリーWi-Fi「JFES_FREEWi-Fi」が提供された。
KDDIがStarlinkを提供、Wi2が公衆Wi-Fiシステムを構築、運用した。ロッキング・オンが主催する野外音楽フェスティバルで来場者向けにフリーWi-Fiが提供されたのは、今回が初めてとしている。
来場者の約2割となる約3万人が利用したという。具体的には、来場者数約15万3000人(最繁日は約4万人来訪)のうち2万9452人の利用があり、総接続数は7万5273回線(最大同時接続数は3555人)。スループットは40.7~268.0Mbpsという。
大規模な野外イベントでは、多くの来場者による局所的な集中により、通信環境が不安定になることがあるという。これにより、SNS発信や連絡、電子決済などの利用に支障が出てしまうことが課題となっていた。
今回提供されたフリーWi-Fiは、Starlinkのアンテナと屋外用アクセスポイントのシンプルな構成のため、容易かつ任意の場所にWi-Fiエリアを構築できるという。
これにより、従来の車載型通信基地局の設置が難しかったイベントなどでも利用できるようになった。Starlinkを通信回線として利用するため、モバイル回線の混雑緩和の効果も期待できるとしている。