NASAの小型月探査機「Lunar Flashlight」がミッション断念

2023.05.16 11:23

　米航空宇宙局（NASA）は月探査機「Lunar Flashlight」のミッションを断念すると発表した。

　Lunar Flashlightは2022年12月に打ち上げられた探査機で、月を周回しながら南極のクレーターで月の氷を探すことを目標としていた。しかし、打ち上げ直後からスラスターが動作しないなどの問題が発生し、ミッションも月の周回からフライバイ（接近飛行）へと変更されていた。

　NASAによれば、ミッションチームは約半年間、問題の解決に取り組んでいたものの、技術実証用の推進システムの問題を修正することができなかったという。そして、ミッションの終了が決定された。

　Lunar Flashlightは月面を通過した後、地球に向かって戻り、5月17日に約6万5000kmの距離まで接近する予定だ。その後、同衛星は深宇宙を飛行し、太陽を周回する。NASAは現在、Lunar Flashlightの今後の予定を検討している。

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