「火星衛星探査計画」、ミッションマークのデザインを公募--はやぶさ2に続くサンプルリターン狙う

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「火星衛星探査計画」、ミッションマークのデザインを公募–はやぶさ2に続くサンプルリターン狙う

2023.05.02 17:44

飯塚直

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 人材派遣のAquentは5月1日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が進める「火星衛星探査計画(Martian Moons eXploration:MMX)」の公式ミッションマークのデザインコンぺを開催すると発表した。JAXAとJAXAのMMXプロジェクトからの委託を受けて実施する。

 MMXは世界初の火星圏の試料回収(サンプルリターン)ミッション。「はやぶさ2」に続く大型サンプルリターンミッションとして、2024年の打ち上げを目指して、開発が進められている。

 火星の衛星フォボスとダイモスの起源や火星圏の進化の過程を明らかにすることが目的。探査機は火星の擬周回軌道(Quasi Satellite Orbit:QSO)に入り、フォボスとダイモスを観測。フォボスに着陸してサンプルを採取する。2029年に地球への帰還を目指す難易度の高いミッションとしている。

 総勢500人におよぶメンバーが関わるミッションであるほか、13にもおよぶ観測機器を搭載。米航空宇宙局(NASA)をはじめ、仏国立宇宙研究センター(Centre national detudes spatiales:CNES)や独航空宇宙センター(Deutsches Zentrum fur Luft- und Raumfahrt:DLR)などが協力する国際的なミッションであることも特徴だという。

 ミッションマークは、ロケット本体に描かれることをはじめ、各種の広報や広告物に使用。認知度の向上だけでなく、プロジェクトに関わるチームをまとめるシンボルとなることを目的としている。

2029年の地球帰還を目指しているMMX(出典:Aquent)
2029年の地球帰還を目指しているMMX(出典:Aquent)

 1次審査(募集期間:5月1~24日)ではポートフォリオを審査。通過者5人は最終審査へと進む。最終審査(制作期間:6月上旬~7月上旬)は、ミッションマークによる審査となり、2~3のデザイン案を制作、提出する。

 エントリーフォームから必要事項を入力し、指定の提出物を事務局へ送信する。

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