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中国、火星サンプルリターン「天問3号」に小型ヘリと6足歩行ロボを検討
2023.05.02 18:43
中国は火星の試料回収(サンプルリターン)ミッション「天問3号」で小型ヘリコプターや6本足のロボットの使用を示唆した。
天問3号は2030年頃、早ければ2028年頃に予定されているミッションで、2機の「長征5号」ロケットで着陸船(ランダー)や上昇ロケット、軌道船と帰還機を送り込む。着陸船は500gのサンプルを採取し、上昇ロケットが宇宙へと向けて打ち上げる。帰還機に受け渡し、地球へと持ち帰るという計画だ。
現地時間4月22日に開催された国際新宇宙科学会議では、天問3号がドリルとロボットアームを利用し、火星表面から2m下の土壌を採取する可能性について触れられている。小型ヘリコプターや多脚ロボットが利用されるのかどうかは、現時点でははっきりしない。
天問3号が2028年に打ち上げられた場合、火星のサンプルは2031年7月に地球へと帰還する。実現すれば、2033年に予定されている米航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)による火星サンプルリターンよりも早い時期に実施されることになる。