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有効な「スペースデブリ除去」対策は?–NASAが見解

2023.03.20 14:38

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)は報告書において、スペースデブリの問題はレーザーやスペースタグ(宇宙機)の技術を利用することで、10年程度で大幅に軽減できるとの可能性を示唆した。

 現在軌道上には、ロケットの打ち上げによって発生した多数のスペースデブリが存在する。これにより国際宇宙ステーション(ISS)やSpaceX(スペースX)の衛星インターネット「Starlink」などの運用に問題が発生している。

 今回の報告書では、10cm以下の小さなスペースデブリから衛星そのものまでを対象としている。宇宙、あるいは地上からのレーザーは大量の小さな破片を除去するのに有効で、コスト面での優位性も指摘している。

 一方で宇宙船を利用したスペースデブリの除去は、より迅速な対応に有効な可能性がある。NASAは「数や質量ではなく、コストの観点からスペースデブリのリスクを枠組みし、今後数十年で衛星オペレーターにどのような影響を与える可能性があるのかを宇宙コミュニティに促進する」と述べている。

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