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火星でも季節で風向きが変化–中国探査機「祝融号」の研究が「Nature」に掲載

2023.03.16 15:38

塚本直樹

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 中国の火星探査機「祝融号(しゅくゆうごう)」が、火星における季節ごとの風の変化を解明したとして、学術誌「Nature」に研究が報告された。

 祝融号は2020年7月に打ち上げられた探査機で、2021年に火星のユートピア平原に着陸。火星を約1.9km移動し、レーダーによって火星の複雑な地層の研究をすすめている

 祝融号に搭載された観測機器「火星機構ステーション(MCS)」のデータによれば、火星表面の気圧はソル(火星日)ごとに大きく変化し、季節変動もあることがわかった。また北半球の夏至には真南に近い風が吹き、秋分には南東へと風向きがシフトしていた。

 なお現在は、祝融号の活動状態は不明となっている。火星の北半球の冬に備えて2022年5月に休眠状態に入り、同年12月に活動を再開する予定だった。しかし現時点では、同探査機からの活動の報告は入っていない。

(出典:China News Service)

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