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NASAのOrion宇宙船、大気圏再突入時に予想より多くの熱シールドを失う–ミッションは完遂

2023.03.09 10:26

塚本直樹

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 米航空宇宙局(NASA)の「Orion」宇宙船が、熱シールドに問題があったにもかかわらず「Artemis I」ミッションを完了していたことが判明した。

 OrionはArtemis Iミッションにて、無人の宇宙船として2022年11月に打ち上げられた。ミッション中には月を周回し、将来の有人探査に向けたさまざまなデータを収集。同年12月にカリフォルニア州の太平洋沖へと着水し、NASAによって回収された。

 NASAが現地時間3月7日に開催したテレカンファレンスによれば、Orionは大気圏への再突入時に予想より多くの熱シールド素材を失っていたという。それにも関わらず、Orionは予想以上のパフォーマンスを発揮し、無事にミッションを完了することができた。

 NASAでOrion計画を担当するHoward Hu(ハワード・フー)氏は、「Orionは予定されていた161の予定されていた試験項目と、21個の追加項目を達成することができた」と述べている。NASAは2回目のミッション「Artemis 2」の打ち上げを2024年11月に予定している。

(出典:NASA)

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