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宇宙ビッグデータで世界に進出–JAXAが出資した「天地人」のユニークさを探る
2023.02.08 08:00
「水道管の漏れには、幹線道路の情報、温度などあらゆる条件が複雑に絡み合っている。衛星データ、水道管情報などを入れたモデルを作って細かいチューニングをして正解率を上げるように組み上げていくのは、天地人が得意とするところ」(百束氏)
漏水の的中精度について2020年に別企業が行った調査に比べて、倍の約6割に高める目標を立てているが、すでに達成できる見込みがあるという。
このツールを活用すれば、人が音を頼りに調べていた調査が格段に効率化され、コスト削減につながる。天地人は点検結果などの情報を一元管理し、組織内での情報共有を円滑にし、業務ツールとして活用してもらう形を目指している。
宇宙ビッグデータ米に水道管漏れのリスク評価。天地人コンパスは現在、農業やインフラだけでなく、カーボンオフセットや再生エネルギーの4分野で主に活用されているそうだ。
百束氏はJAXAで長らく衛星開発に携わってきた。設立時に数人だった天地人の社員は今、約50人に。「会社の規模は大きくなってきたが今回、JAXAから出資を受け天地人とJAXAと新しい関係ができた。天地人にいるからこそ、世の中の動向やビジネスの潮流がわかる。それをJAXAにも還元したいし、天地人をしっかり成長させたい」