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大規模天文台の多くが光害の被害を受けているとの報告
2022.12.28 09:58
地上からの人工的な光が天体観測に影響を及ぼす「光害」が、多くの天文台にて発生していることを、国際科学者のチームが報告している。
イタリアやチリ、スペインの科学者による研究チームは、世界規模の天文台から小規模なアマチュア天文台まで、約50の天文台を比較。さらに、人工的な光が夜空に与える影響をモデル化した。
調査によると、天頂の明るさが自然界の空の明るさとなる1%未満だったのは、7つの天文台だけだった。また、主要な天文台の人工的な明るさの最大許容値10%についても、3分の2の天文台がこの値を超えていた。
スペインのサンディアゴ・デ・コンポステーラ大学で光害を研究しているFabio Falchi(ファビオ・ファルチ)氏は、「私たちは天文学の未来を守るために、光害レベルを下げるよう努力しなければなりません」と語っている。