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愛知県豊田市で「水道管凍結注意マップ」–衛星データを活用

2022.12.23 14:36

飯塚直

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 JAXAベンチャーである天地人(東京都港区)は12月23日、愛知県豊田市と連携し、衛星から取得した宇宙ビックデータを活用した「豊田市水道管凍結注意マップ」を作成したと発表した。衛星データを活用し、水道管の凍結リスクを評価する取り組みは全国初になるという。

 高度800km上空からさまざまな衛星を使用し、水道管の変化をとらえることで、漏水調査の効率化を実現。あらゆる衛星データと自治体が保有する漏水データや管路データを総合的に解析することで、漏水の発生リスクを評価するクラウドシステムの構築を進めているという。

 今回作成した豊田市水道管凍結注意マップは、同システム開発で使用している地表面温度のデータを活用。地表面温度が-4度以下になった日数に応じて、水道管の凍結注意度を3段階で表示するものとなる。PCやスマートフォンなどを利用して、自分の地域の凍結状況を把握したり凍結防止対策などに利用したりできるという。

 今回の豊田市水道管凍結注意マップは、天地人と愛知県豊田市が土地評価プラットフォーム「Tenchijin COMPASS」を使用し、内閣府宇宙開発戦略推進事務局「課題解決に向けた先進的な衛星リモートセンシングデータ利用モデル実証プロジェクト」の一環として作成したという。

水道管凍結注意マップのイメージ(出典:天地人)
水道管凍結注意マップのイメージ(出典:天地人)

 天地人は、豊田市上下水道局とフジ地中情報(東京都港区)と連携し、2月1日から衛星画像を活用した漏水可能性区域の判定を目指す実証実験を実施している。

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